おみくじとは占いの一種です。
古代日本では霊能力者(シャーマン)が予言やお告げしていましたが、そういった人はめったにいません。
そこで偶然を利用するというシンプルな占い・おみくじが広がりました。
現代のおみくじは大きく3つにわかれています。
ポイント
- お寺の漢詩のおみくじ
- 神社の和歌のおみくじ
- 漢詩・和歌以外のおみくじ
仏教はインドから中国を経て伝わった宗教のため、お寺には漢詩を使ったおみくじが多いです。
それに対し、神社は日本で生まれた神道のため和歌のおみくじが主流となっています。
お寺の漢詩おみくじ
特にお寺に多い漢詩おみくじの定番が「元三大師百籤」です。
「天竺霊籤」という中国のおみくじが元になったものです。
元三大師の異名を持つ平安時代の天台宗中興の祖・良源が元三大師百籤を発明したといわれています。
本来のお寺に伝わる元三大師百籤の引き方は非常に大変です。
僧侶が相談者の悩みに応えて引くもので、全身を清めた後にお経と真言を合計999回唱えて33度礼拝しなければなりませんでした。(33、333は観音様にゆかりのある数)
こうして「神がかかった」状態になってはじめて引くことができたそうです。
現代でもこの名残で僧侶、神職、職員の方がおみくじを代わりに引いて内容を説明してくれるところもあります。
神社の和歌おみくじ
和歌のおみくじは、古事記から引用されることも多くあります。
神様自らが和歌を詠んだという伝説が今も残っていることからもわかるように、和歌は神と人間が対話する特別なものでした。
古代日本では、霊能者が神のお告げを和歌で語った「歌占」がありました。
しだいに歌占は簡略化し、室町時代には和歌が書かれた複数の短冊を弓に吊るして引く方法も生まれました。
神社が和歌のおみくじを用いるようになったのは、明治の神仏分離令によるところが大きいです。(それまでは神社でも漢詩おみくじを扱っていました)
こうした経緯から、神社では和歌のおみくじが用いられるようになりました。
漢詩・和歌以外のおみくじ
おみくじには大きく分けて「お寺の漢詩おみくじ」、「神社の和歌おみくじ」の2つがあります。 (それ以外のおみくじもありますが、ここでは省略します) 代表的なおみくじの見方について説明します。 漢詩おみく ... 続きを見る
名言、ことわざ、方言などのオリジナルな内容のおみくじがあります。
フォーチュンクッキー、水に浮かべると文章が浮き出る水占などの変わったタイプのおみくじもあります。
おみくじの見方